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天気の子

評価
4.5
感想一言
帆高と陽菜だけが知っている世界の秘密を知ったとき、あなたは何を感じますか?

作品情報

制作
2019年/日本
配給
東宝
上映時間
114分
映倫区分
G
監督
新海誠
原作
新海誠
脚本
新海誠
音楽
RADWIMPS
主題歌
RADWIMPS, 三浦透子
気象監修
荒木健太郎
制作
コミックス・ウェーブ・フィルム
キャスト (声の出演)
醍醐虎汰朗: 森嶋帆高 / 森七菜: 天野陽菜 / 本田翼: 夏美 / 吉柳咲良: 天野凪 / 平泉成: 安井 / 梶裕貴: 高井 / 倍賞千恵子: 冨美 / 小栗旬: 須賀圭介
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予報 (予告)

あらすじ

「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、
怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。
彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。
ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らすその少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。

感想

『天気の子』を観てきました。
新海誠監督の『君の名は。』の次回作と言う事で期待しないと言えば嘘になります。
しかし、単に次回作に期待と言うよりは、ポスターにもなっているキービジュアルと、予告で伝えられる2つの台詞、
「これは、僕と彼女だけが知っている 世界の秘密についての物語だ」
「あの日私たちは 世界の形を決定的に 変えてしまったんだ」
これが何を意味するのか、どんな物語なのか、というのが気になっていました。
あと、やはり空や景色を今度はどんな風に描いて見せてくれるのか、と言うところですね。

物語序盤、家出少年の帆高の印象は、正直「ん〜」と言う感じで良い感じではなかったです。
と言うのも、掲示板に都合の良い割の良いバイトを聞いてしまうところや、どこか世間時知らずなところが、なんとも、と言った感じでした。
しかし、話が進むにつれて、すれてない素直な人柄なんだなと分かってくると、初めの良くない印象はなくなり逆に素直なところが憎めないなと思いました。
陽菜の小学生の弟の凪 くんの事を、ある話をきっかけに「先輩」と呼ぶなんて、素直以外の何物でもないと思います。(笑)

ヒロインの陽菜は、首につけているチョーカーが印象的です。
お母さんの看病をしているときはつけておらず、手を握ったお母さんの腕にチョーカーと同じ物が手首についていたので、お母さんの形見なんだなと思いました。
厳しい境遇の中、明るく振る舞っていたかと思うと、ふと寂しい表情をしたり、ジャンクなお昼ご飯を作るところなどでは見た目以上にお姉さんらしかったり、そんな表情豊かな陽菜を森七菜さんはとても素敵に演じられていたと思います。

本田翼さん演じる、須賀の事務所で働く女子大生の夏美は、物語の中での人と人との関わりの調和をうまく取っているようで良かったです。
なんとなく年頃の高校生男子から観た女子大生という感じが、良かったですね。
そんな夏美という女性を、本田翼さんはうまく表現されていたように思います。
また、愛車が Honda のスーパーカブ110 と言うのも、バイクは可愛らしいんですが渋くて良いです。 Vespa ではなく、スーパーカブと言うところが。

歌舞伎町や都心の町並みが中心という事もあり、色鮮やかな森林風景という感じではありませんが、よく見慣れた都心の繁華街の雑踏が丁寧に細かく描かれていて、見慣れた町並みが再現されていました。
しかし今回は、雨と言う事で、雫の感じ、雨が降って湿った真っ黒なアスファルト、そこにできた水たまりの感じ、小雨, 普通の雨, 豪雨などのさまざまな雨と空の表情が、とても丁寧にそして綺麗に描かれていました。
また絵だけでなく、雫や雨音などの音の表現も自然すぎるくらいに良かったです。

物語の終盤、「神様、お願いです。 これ以上僕たちに何も足さず、僕たちから何も引かないで下さい。」
と言う帆高のモノローグのシーン。 簡単な言葉の連なりではあるけれど、帆高の気持ちを簡単に素直に表しているなと思い、とても切なく心にくるものがありました。

物語のクライマックス、予告での台詞の意味が分かります。
「これは、僕と彼女だけが知っている 世界の秘密についての物語だ」
「あの日私たちは 世界の形を決定的に 変えてしまったんだ」
そして分かる事で感じる感想は、人それぞれかなり違うんだろうなと思います。
自分は、とても晴れやかな気持ちとはいきませんが、悪くない、これも一つの形だなと思いました。 そして、二人が笑顔だったのが何より良かったですね。
あなたは、どう感じるでしょうか。

『君の名は。』ファンにちょっとしたサプライズ?

映画を観られた方は登場シーンや、最後のスタッフロールで声の出演を観たとき「あっ!」と思った方もいると思います。
『君の名は。』の瀧, 三葉, 四葉, テッシー&サヤちんが、ちらっ登場しています。
見逃した方は改めて見逃さないように観るも良し、これからご覧になる方で見逃したくない方は以下を参考にしていただければと思います。

立花 瀧 (声: 神木隆之介)
陽菜, 帆高, 凪が「お天気お届けサービス」のお仕事で老婦人・立花冨美を訪れた場面で登場します。
『君の名は。』を観た方なら、たぶん気付かれると思います。
宮水 三葉 (声: 上白石萌音)
帆高が買い物をしにアクセサリーショップを訪れるのですが、そのショップで対応した店員が三葉でした。
ちらっと映るネームプレートには、ちゃんと「Miyamizu」と書かれています。
『君の名は。』のラストの三葉を覚えていれば、「あっ!」「あれっ?」って感じで気付かれるかと思います。
宮水 四葉 (声: 谷花音)
一番分かりにくいと思います。 分かっていても、見落としそうなくらいのワンカットです。
物語の終盤、陽菜が消えたことで東京に晴れがもどってきたシーン。
久しぶりの晴れ間に人々の喜ぶ姿が映るのですが、その中で、青空を見上げて歓声を上げている女子高生の三人組が映ります。
その三人組の一番手前、二つ結いにしている女子学生が四葉です。
『君の名は。』のラストの方で、高校生として成長した姿がワンカットだけ登場したので、それを覚えていれば分かりやすいかもしれないです。
勅使河原 克彦 [テッシー](声: 成田凌) & 名取 早耶香 [サヤちん](声: 悠木碧)
陽菜, 帆高, 凪が「お天気お届けサービス」の初仕事がフリーマーケット会場。
このフリーマケット会場に晴れがおとずれた後、御台場の観覧車に背中越しのカップルが映るのですが、その二人がテッシーとサヤちんです。
テッシーの髪型や、二人の会話の声で気付かれた方もいるかと思います。
『君の名は。』のラストの方で、2021年12月には東京で早耶香と近々結婚する話をしていました。
『天気の子』では2021年7月に帆高と陽菜が出会っているので、結婚をひかえた二人の姿と言うことですね。
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鑑賞記録

TOHOシネマズ新宿 / スクリーン9 / D-7