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ソング・オブ・ザ・シー 海のうた (原題: SONG OF THE SEA)

評価
4.0
感想一言
綺麗な動く絵本のような映像美とともに、心に響く幼い兄妹の冒険劇

作品情報

制作
2014年/アイルランド, ルクセンブルク, ベルギー, フランス, デンマーク合作
配給
チャイルド・フィルム, ミラクルヴォイス
上映時間
93分
映倫区分
G
監督
トム・ムーア
脚本
ウィル・コリンズ
音楽
ブリュノ・クーレ, KiLa
日本語版テーマソング
中納良恵
キャスト (声の出演)
デビッド・ロウル: ベン / ブレンダン・グリーソン: コナー|マクリル / フィオヌラ・フラナガン: おばあちゃん|マカ / リサ・ハニガン: ブロナー / ルーシー・オコンネル: シアーシャ / ジョン・ケニー: フェリー・ダン|グレート・シャナキー
日本語吹替
本上まなみ: ベン / リリー・フランキー: コナー / 中納良恵: ブロナー
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あらすじ

海辺の灯台の家で、幼いベンはお父さんお母さんと暮らしていました。ベンは大好きなお母さんから「あなたは世界一のお兄ちゃんになるわ」と褒められて、赤ちゃんが産まれてくるその日を楽しみにしていました。優しくて物知りなお母さんはベンにたくさんのお話や歌を教えてくれます。巨人のマクリルと愛犬の物語や、アザラシの妖精セルキーが歌うと妖精が家に戻れる不思議な伝説、古い言葉で綴られる美しい歌など……。
ある晩、ベンはお母さんに海の歌が聞こえる貝の笛をもらいました。うれしくて、笛を大事に抱いて眠りについたのでしたが、目を覚ますとお母さんの姿がありません! お母さんは赤ちゃんを残して、海へ消えたのです。それから今も、ベンとお父さんの心は傷ついたまま。お母さんがいなくなったのは妹・シアーシャのせいだと思っているベンは、ついつい彼女に意地悪をしてしまうのでした。
6年がすぎて、今日はお母さんの命日でもある、シアーシャの誕生日。町からお祝いにやってきたおばあちゃんは、いまだに喋らない彼女が心配でたまらないようです。その夜、シアーシャは美しく不思議な光に導かれ、お父さんが隠していたセルキーのコートを見つけ、海へ入ってしまいました。悲劇の再来を恐れたお父さんはコートを海へ投げ捨ててしまい、おばあちゃんは嫌がる兄妹を町へ連れて行くのでした。町はハロウィンでお祭り騒ぎ。居心地の悪いおばあちゃんの家から抜け出した兄妹は、愛犬クーとお父さんが待つ家へ向かいます。そんなふたりの後を妖精・ディーナシーの3人組が追いかけます。彼らはシアーシャがセルキーだと気づき、フクロウ魔女のマカとその手下のフクロウたちのせいで石にされた妖精を元通りにしてほしいと頼んできたのです。その時、4羽のフクロウがシアーシャに襲いかかり、ディーナシーたちの感情を吸い取って石に変えてしまいました。その場は逃げ切ったふたりでしたが、ベンが目を離した隙にシアーシャがいなくなってしまいました。妹を探すうちにベンは語り部の精霊・シャナキーから、マカの歪んだ愛情が妖精の国と妹の命を消しつつあると教えられます。マカの魔力に勝てるのはセルキーの歌だけ。それもハロウィンの夜が明けるまでに歌わないと、すべてが消えるというのです。ベンは、妹と妖精たちを救えるのでしょうか!?

感想

第87回アカデミー賞長編アニメーション賞ノミネート, 第28回ヨーロピアン・フィルム・アワード長編アニメ賞受賞した作品として世界から注目を浴びた作品だそうです。 個人的にはアイルランド発というところが珍しく、気になっていました。
アイルランドと言えばケルト神話ですが、このお話はアイルランド神話をもとに描かれた作品だそうです。 その為、ケルト神話で見かける人物/妖精が出てきます。
今回は予定の都合もあり、吹き替え版を鑑賞しました。

初め勝手な思い込みで、妹思いのお兄ちゃんと謎を秘めた妹とのお話しと思っていたのですが、お兄ちゃんのベンは意地悪なお兄ちゃんでした。 それは、お母さんがいなくなったのは妹のシアーシャのせいだと思い込んでいたからでした。 意地悪されながらも、お兄ちゃんにくっついているシアーシャがちょっとけなげです。
そんな兄妹ですが、ある事をきっかけに冒険が始まります。 冒険が進む中でベンは当時の事実を知り、またシアーシャが生まれる前にお母さんに言われた言葉を思い出し、妹思いのお兄ちゃんへと成長していく。
独特な映像美の中、兄妹や父母の思いが家族を包んでいる、そんな感じがしました。

母ブロナー役は、EGO-WRAPPIN の 中納良恵 さんがされていて、この 中納 さんが日本版のテーマソングをオリジナルのメロディーそののままに、歌詞を日本語に意訳して歌われているそうです。 このテーマソングが、作品中に何度も口ずさまれるのですが、違和感なくメロディーにあっていて素敵でした。

日本のアニメーションとは、少し雰囲気の違う全体の世界観がありますが、お子様と共に観て頂くとより楽しめるのではないかと思います。

鑑賞記録

YEBISU GARDEN CINEMA / Screen2 / A-11